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【4月1日号】  「追加経済対策に贈与税の減税」

ワシントンにある、国際連合の機関「世界銀行」は2009年の世界全体の実質成長率がマイナス1.7%になるという予想を発表しました。

実質成長率とは物価の変動を除いた、本当にどれだけ経済が成長したかを示す指標のことです。

この実質成長率が世界全体でマイナスになることは戦後一度もありませんでした。

今回の経済の低迷がいかに大きいものかを物語っています。

これに対して日本では政府が過去最大規模の財政支出を行う方針です。

主だったものとしては信用保証枠のさらなる拡充による中小企業の資金繰り支援や、雇用対策などです。

そのなかには税金に関するものも含まれています。

贈与税の減税です。

贈与税は生前に財産を贈与したときに課税される税金で、相続税を補完するものです。

この贈与税を住宅や自動車などの購入に関する資金に限り、数年間課税を免除する案が出ているのです。

つまり簡単にいうと、親のお金で子供が家や車を買えるようにするということです。

一見、経済活性化にも繋がり良い事のようにも思えますが、
実は問題もあります。

相続財産が移転するので、相続税が軽くなるということです。

本来ならば相続税がかかった人が、この贈与税の免税を使うことで相続税の基礎控除の範囲内に収まり、相続税がかからないようになる人も出るかもしれません。

相続税がかかる人にとっても税金が安くなるのは間違いありません。

そもそも相続税はなぜ必要なのでしょうか。

多くの課税根拠がありますが、ひとつには「冨の移転の阻止」があります。

つまりお金持ちの子供が何もしないでもお金持ちになるのは、
特権階級を生んで社会にとって良くないということです。

確かに相続税が無ければお金持ちの子供は何もしなくてもお金持ちになり、能力が無くても社会で重要なポストを占めることになるでしょう。

こういった意味で相続税は必要であるという意見がある一方で、
相続税に対する反論もあります。

従来日本の美徳と考えられていた「倹約」で生きると最後に相続税を持っていかれ、
「浪費」に生きると相続税はかからないという意見です。

では国際的に見ると相続税はどうなっているか。

実は相続税については国によって大きく取り扱いが変わっています。

カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、スウェーデン、イタリア、マレーシア、シンガポールなど相続税が廃止された国は多い。

アメリカも相続税廃止の動きがあります。
(ビルゲイツやバフェットは相続税に賛成ですが)

逆に日本のように相続税強化に向かっている国もあります。

フランスやドイツも依然高い相続税がかかります。

どちらが正解なのかはわかりません。

国として貧富2極化を是認するのか、
あくまで格差の無い社会を目指すのかによっているのではないでしょうか?

日本が「和」を尊ぶ文化の国であるならば、
やはり相続税は強化していくのが良いのかもしれません。

一昔前のイギリスのように世襲貴族が冨を継承するような国になってほしくないという個人的な意見もあります。

実力がある人は1代だけの栄華を誇る社会にしたほうが、
結果的に日本全体の成長にも繋がるのではないかと思います。

贈与税の軽減は相続税の強化と1セットにして考えるべきと思います。

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2009年04月01日 08:53に投稿されたエントリーのページです。

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